3日目

2004年6月24日 過去の遠恋
昨日同様、それなりに早い時間に起床。

言葉の分からないTVを見つつ、部屋の外をぼんやり眺める。
土木作業であろうおじちゃん、お兄ちゃん、そして子供達が現場へ歩いて
集団移動している光景。

華系くんが持ってきてくれたPCからメールチェック。

『あっちに着いたらメールするね』

と伝えてあった友達達にメールをする。このPCは英語、日本語、中国語
が使用可能となっている。何気にすごいんだぁ、と関心。

午後一番に華系くんが迎えに来てくれた。今日は動物園だそうだ。
車で約1時間ほどの場所にあった動物園に行った。ジャカルタ市内のど
真中に比べて、少し離れたからか?道路事情が悪かったり、あっけにとら
れてしまう程のゴミの山。まずポイ捨てが当たり前な国なんだもんな。

バリで会った時にも彼も彼の友達もゴミやタバコのポイ捨ては当たり前
のようにしていた。しかも携帯灰皿を持ってきていた私を大笑いしてた。

『私といる間くらいは』と彼らにポイ捨て禁止令を出した>バリ
今回、ジャカルタに来た初日から、華系くんはそれに注意していたようで
タバコの吸殻もゴミもちゃんとゴミ箱に捨てていた。よしよし。

動物園は・・・広い、広すぎる。まだ昼間なのに獣舎に動物がいない。
しかも半分以上の動物に会えなかった。

私:『何で?何で動物が出てないの?暑すぎるから?』
華:『多分、すでに死んじゃったんじゃないかな。』

ホントかいな。いっくらインドネシアって言ったって・・・

ホワイトタイガーとか見たい動物に会えず。
私は普段から歩きなれているので、高温多湿のこの気候に少し参って
いたものの、ここで生まれ育った彼はすでにバテバテ。

華:『もう2時間以上も歩いてるんだよ。帰ろう。』
私:『ちょっと待ってよ。まだ全部見てないんだから。それにたかが
   2時間じゃない。あと2時間はOKでしょ。』
華:『そんなに歩いたことないよ・・・』

15分歩いて10分の休憩、何でこんなに貧弱なのか?
休憩ごとにミネラル・ウォーターやジュースにアイスでお腹をカポカポ
にしながら、動物の見れない動物園を出た。すでに夕方。

お互いに『ハラ減ったー』でサテを食べに行くことにする。
帰る途中、帰宅ラッシュで渋滞にハマると、自然に一服する頻度が高く
なる。タバコを吸う度に窓を開けてて、吸い終わったので窓を閉めよう
とボタンを上げても窓が動かない。

あれ?

と不思議に思ってると、華系くんも

『クラクションが鳴らない。』

あっちって必要もないのにクラクションの嵐。走っている最中も信号で
停止している最中もクラクション。鳴らす理由は何なんだ?と思う程に
みんながみんな鳴らしている。華系くんも同じ。

窓の開閉が出来ない、クラクションが鳴らない。もしかしてバッテリー?

と思った瞬間に、片側3斜線の一番右斜線で故障。

エンジンが全くかからない。普段からそんなに整備されてそうな車でも
ないし、こーゆーコトもあるんだろうなーと助手席でのん気にしている
私の横でパニくっている彼。多分、普段からこんなコトはしょっちゅう
あるんだろう、私を乗せている最中には出したくなかった車の故障
なんだろう。異常に焦っているように見えた。
バイクのオイル交換も出来ない彼は車についても何も知らなそう。

『ボクが後ろから押すから、ハンドル切ってわき道に入って。』

それはいいけど、隣の2斜線は勢い良く車が通過している。
日本ならハザード出して、『すいませーん』って声かけながら通過でき
そうなもんだけど、果たしてここジャカルタでもそれが通用するのか私
には分からない。非常に不安だったので、車の外からハンドル操作をして
いたら華系くんに

『NO!乗ってないと危ないよ。』と怒鳴られた。
乗っててそのまま突っ込まれる方のがいやなんだけど・・・

案の定、2斜線側のクラクションの嵐の中、車をわき道に移動した。
どうやらクラクションを鳴らしながらもちゃんと止まって待っててくれ
るらしい。
わき道に車を入れるとどっからともなく、おっちゃん達がわんさか集ま
ってきて、やれ『これが原因だの』『こっちが原因だの』とうんちくたれ
ながら華系くんを含めた総勢20人くらいで議論が始まった。

『私が思うにバッテリーじゃない?』

という意見は20人全員に却下された(苦笑)
ボンネットの中を覗いてみても、韓国製の車と日本製は何だか違う。
私はその場で彼らに任せた。縁石に腰掛け彼らを眺めながら一服。
時々車とは関係ない会話が聞こえてくる。

『お前の恋人はKoreaなのか?』
『違うよ、Japaneseだよ。』
『おー、そうかJapaneseなのか。Koreaに見えるな。』

大きなお世話だ(笑)

押しがけを何度も繰り返したものの、エンジンはかからず。
日本でも車の故障に知らない人が声をかけてくれることはあっても20
人ものおっちゃんが駆けつけてくれることは、そうそうないだろう。
『ロードサービス呼んだら?』が一般的で、1時間近くも付き合って
くれる暇人は日本にはいないと思う。ホントに暇そうに道端で一服して
いるおっちゃんの数が半端ないここ、ジャカルタ。

そんな風景を微笑ましく見ていた私を華系くんは心配していたらしい。
呆れているものと。

『本当にゴメンね。キミが来る前に何度も整備に出しておいたんだけど』

とても残念な顔をする彼に

『たまには面白いんじゃない?日本では滅多にないもの。20人で押し
がげする姿。見てて微笑ましかったけど。』

と大笑いする私を『ホントにキミは変わってるね。インドネシアの女の子
なら間違いなくスゴく怒ってるハズだ。』

インドネシア人のまた変わった一面を見ることができたからそれはそれで
面白かったんだけど。もし日本でなら間違いなくロードサービスに電話
してることだろうな。

結局、わき道に車を置いたままタクシーでホテルに戻った。
ホテル近くでサテを食べてホテルに戻る。彼は近くに住む叔父さん宅へ
行き車を借りて、原因だった(とひかない)部品を買いに行った。

勢い良く走る2斜線をドキドキしながら通過したことや、大勢で押しがけ
している姿を思い出して、再度大笑いしながら寝た。

後日、華系くんに聞いてみると結局原因はその部品ではなく(バッテリー
でもなかったらしいが、絶対にバッテリーも弱くなってるハズだ!)再び
同行してくれた彼の叔父さんと押しがけ。夜中の2時まで格闘してたら
しい(笑)

面白い体験ができた3日目。
 

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